Vade Retro Satana,
サタンよ、向こうへ退け
Numquam Suade Mihi Vana.
虚しいものをもって私にささやくな
Sunt Mala Quae Libas;
お前の与えるものは悪に過ぎない
Ipse Venena Bibas.
お前がみずから、その毒を飲むがいい
フランシスコ教皇聖下
悪魔は強大な力をもって自らを現わします。
彼はあなたに種々のギフトをもたらすでしょう。
しかし、あなたは、その内にあるものが何であるかをわかっていないのです。
私は、10月の全ての日々に、ロザリオの祈りの結びに
『私たちはあなたの防御のもとへ』のアンティフォナを捧げるよう、
また、教会を分裂させることを望む悪魔の攻撃を撃退すべく、
大天使聖ミカエルへの祈りを捧げるよう、全ての人を、ふたたび招きます。
Sub tuum praesidium confugimus
あなたの防御のもとへ私たちは逃れる
Sub tuum praesidium confugimus は
250年エジプトのパピルスのうちに見出された
ギリシア語の聖母への祈りをラテン語にしたものです
イメージ的には、聖母のマントの防御 praesidium のもとに
特に、あらゆる試練や逆境の際に
私たちの避難所として、そこに逃れて
聖母にかくまっていただく、といった感じの祈り文になります
現在、時課の典礼(聖務日課;教会の祈り)の終課の
結びの聖母賛歌のアンティフォナとして
他のアンティフォナ(Alma Redemptoris Mater, etc.)と共に
時課の典礼書に掲載され
任意選択で用いられています
また、聖母の連祷に付加して唱えられたり
日本では、以前『終業の祈り』として文語で唱えられたりしていました
(長崎教区では今も用いられているようです)
Sub tuum praesidium confugimus,
あなたの防御のもとへ、私たちは逃れます。
Sancta Dei Genetrix.
聖なる神の御母よ、
Nostras deprecationes ne despicias in necessitatibus,
逆境における、私たちの願いを軽んじることなく、
sed a periculis cunctis libera nos semper,
むしろ全ての試練から、私たちをいつも解放してください。
Virgo gloriosa et benedicta.
栄光に満ち、祝福されたおとめよ。
あなたの防御のもとへ、私たちは逃れます。
聖なる神の御母よ、
逆境における、私たちの願いを軽んじることなく、
むしろ全ての試練から、私たちをいつも解放してください。
栄光に満ち、祝福されたおとめよ。
聖ヨハネ・パウロ2世
悪魔のいざないを退けるために神の助力を求めるべきこと
(1986年8月20日)
神から善いものとして創られたのに、自ら選んで神に背き
悪いもの、暗闇の王となった悪い堕天使がいることを知る私たちは
そのいざないにかからないように警戒しなければなりません
そのためキリスト者は、次のように願い求めるべきです
『私たちがいざないに負けることをお許しにならないでください。
私たちを、悪から、そして、悪魔から解放してください。
主よ、はじめから不忠実だったものが、
私たちをも不忠実なものとなるよう、いざないをかけています。
どうか、私たちが不忠実になるのをお許しにならないでください』。
霊戦は、その終わりに近づけば近づくほど、ますます激しさを増します
純粋な霊である悪魔は、強い力をもつ存在ですが
ただの被造物に過ぎず、その能力は無限ではなく
被造物としての限界があり、神の御旨と支配権に従属しています
私たちは、勝利をもたらす救い主キリストが
力強く守ってくださることを、確信しています
それは、私たちも勝利者となるためです
この勝利を獲得できるよう
神の愛の使者である善い天使たちは
力強く私たちを助けてくださいます
大天使聖ミカエルへの祈り
大天使聖ミカエルよ、霊戦において、私たちをお護りください。
悪魔がもたらす、あらゆる不道徳や罠に対する防御となられてください。
神が悪魔を咎めてくださるよう、私たちはつつしんで願い求めます。
そして、天軍のプリンスであるあなたが、
霊魂たちの破滅のために、この世を徘徊している
サタンや、その他の邪悪な霊たちを、
神的力によって、地獄に突き落としてくださいますように。アーメン。
教会の保護者聖ヨゼフへの祈り
これは大天使聖ミカエルへの祈り同様、レオ13世教皇ご自身が作成された祈り文で、1889年8月15日レオ13世教皇は、回勅 Quamquam pluries によって、10月中のロザリオの祈りに、この教会の保護者聖ヨゼフへの祈りを唱えて、大いなる困難の渦中にあるカトリック教会のために、聖ヨゼフの取次ぎを求めるよう命じられました。
また、この祈りは部分免償が賦与されていて、1935年12月13日及び1941年3月10日付けで、通常3年の部分免償、毎水曜日には7年の部分免償、10月のロザリオの祈りの後に付加する場合も、7年の部分免償が付与されました。
(字数制限にかかるため、ラテン語原文は割愛しました)
幸いなヨゼフよ、私たちの苦難において、あなたによりたのみます。私たちは、あなたの最も聖なる妻の助けを求めるだけでなく、また、あなたの御保護をも、信頼して願い求めます。
私たちは、汚れないおとめ、神の御母と結ばれた、あなたの愛徳の故に、また、幼いイエズスを抱擁された、あなたの父としての愛情の故に、つつしんでお願いいたします。
イエズス・キリストが、その御血によって獲得された、遺産である私たちを、いつくしみ深く顧みてください。私たちの逆境に際し、あなたの力と働きによって、すみやかに助けられますように。
あぁ、神の家族の最も摂理的な守護者よ、イエズス・キリストの選ばれた子らを、見守っていてください。愛に満ち溢れた父よ、私たちのために、全ての誤謬と腐敗の伝染を防いでください。
私たちの最も力強い救援者よ、この暗闇の勢力との闘いにおいて、いつくしみ深く天上から、私たちに加勢してください。そして、かつて幼いイエズスを、生命の危機の極みから救い出されたように、今も、神の聖なる教会を、敵の偽りと、全ての災いからお護りください。
また一生涯の全ての日々、あなたの御守護のもとに私たちをかくまってください。こうして、あなたの模範と働きに支えられ、私たちが聖なる生活、敬虔な死を経て、天における永遠の至福にたどりつくことができますように。アーメン。