聖アウグスティヌス司教教会博士 |
どのような人についても、 あなたがまだ持っていない優れた何かを持っているのだと考えなければなりません。 たとえそれが表面上に明らかにならなくとも、その優れた何かによって、 あなたよりもきっと優れているとの可能性があります。 このような考えは、傲慢な気持ちを弱めて抑えるのに役立ちます。 したがって、いくら自分に優れた点があるように感じたにしても、 それにまさる長所が他者にない、などと判断してはなりません。 実際、そのような長所が、単に外面に表れず、隠れているに過ぎず、 その人はあなたが知らないところで、あなたより優れているかもしれないからです。 いずれにせよ、知らない人について、安易に何らかの判断をくだしてはなりません。 ところで、人は、友情がなければ、他者をよく知ることはできません。 友情によってしか知りえないことを知りますが、 友情のゆえに、その惨めさをも忍耐できるようになります。